ライト、ついてますか

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

某ぽに勧められて、「ライト、ついてますか」という本を読んだ。いろいろと面白いことが書かれてあったのでここにメモします。自分用のメモで書評じゃないので、その点を注意して欲しいです。

問題とは
「問題とは、望まれた事柄と認識された事柄の間の相違である」

従って、問題を解決する方法は二種類ある。

  • 1. 望みを変える
  • 2. 認識を変える

この2については結構気がつかないことが多い。

問題はなんなのか

問題を持ちかけられたからといって、それが本当に問題とは限らない。

「彼らの解決方法を問題の定義と取り違えるな」

そしてもう一つ。

「正しい問題定義が得られたという確信は決して得られない。(問題が解けた後でも)
だが、その確信を得ようとする努力は決してやめてはいけない」

「問題はなにか?」は常に自問自答し続けなければならない。

認識
「問題によってはそれを認識するところが一番難しいこともある」

問題は欲求と認識との相違であるため、欲求がそもそもなければ問題ではない。しかし、別の人に取っては異なる。

「キミの問題定義を外国人や盲人や子供について試してみよう。
またキミ自身が外国人や盲人や子供になってみよう」

これにより、別の問題が浮かび上がってくるかもしれない。「新しい視点は必ず新しい不適合を作り出す」。

言葉

認識を変える簡単な方法の一つは言葉を使うこと。

「問題が言葉の形になったら、それがみんなの頭に入るまで言葉をもて遊んでみよう」

「Mary had a little lamb」

という言葉があったとき、各単語を強調してみる。強調した単語を、「ほんとに?」と考えてみる。

  • MARY had a little lamb
  • Mary HAD a little lamb
  • Mary had A little lamb
  • Mary had a LITTLE lamb
  • Mary had a little LAMB

一単語だけじゃなくて連続した複数の単語でもいい。

辞書方式

各単語について意味を類語辞書をひき、違うけど同じ意味の言葉にしてみる。

言葉遊びのゴールデン・リスト
  • 強調の置き場所を変えてみる (上述)
  • 肯定を否定に、否定を肯定に変えてみる
  • 「てもよい(may)」を「なければならない(must)」に変えてみる。またその逆
  • 「または(or)」を「と…の一方(either or」に変えてみる。またその逆
  • 「および(and)」を「または(or)」に変えてみる。またその逆
  • 積極的に定義が与えられている術語を選んで、文中のそれが現れた場所を定義の文句で置き換えてみる
  • 「等」「以下同様」「ほか」などとあったら、そこにもう一つ実例を付け加えてみる
  • 説得的な言葉(「明らかに(obviously)」、「ゆえに(therefore)」、「明瞭に(clearly)」、「確かに(certanly)」など)を探して、それらが代表しているはずの論証でそれらを置き換えてみる
  • 文またはパラグラフが表しているものを絵に描いてみようとする
  • 言葉で書いてあるものを式で表す
  • 式を言葉で表す
  • 図がなにをいっているかを言葉で表す
  • 「読者(you)」を「筆者(me)」で置き換える
  • 「筆者(me)」を「読者(you)」で置き換える
  • 「われわれ(we)」と「読者(you)」を「双方(both parties)」で置き換える
  • 「一つの(a)」を「その(the)」で置き換える。またその逆
  • 「一部の(some)」を「全部の(every)」で置き換える。またその逆
  • 「つねに(always)」を「あるとき(sometime)」で置き換える
  • 「あるとき(sometime)」を「決して…ない(never)」で置き換える
理解
「他人が自分の問題を自分で完全に解けるときに、それを解いてやろうとするな」

問題を解決できるなら首を突っ込まないほうがいい。そのほうがいい結果になるし、モチベーションがある。そして、

「もしそれが彼らの問題なら、それを彼らの問題にしてしまえ」

自分の問題ならやる気が出るよね。そしてこれの発展形。

「もしある人物が問題に関係あって、しかもその問題を抱えていないなら、
何かをやってそれをその人物の問題にしてしまおう」

巻き込んでしまえ。

気づき

相手がすでにそれなりの知識・経験がある場合、ごちゃごちゃと問題の可能性を指摘するより、注意を喚起して気づかせたほうが良い場合がある。

ライト、ついてますか

本当にその問題を解きたいか?

問題だと思ってたことは実は問題じゃなかった、あるいは、問題が違ってた、ということは良くある。

「人々は、くれといったものを出してやるまでは何が欲しかったかを知らぬものである」